大人初心者のためのピアノ講座

有名作曲家とピアノ

有名な作曲家が好んだピアノを紹介します。

モーツァルトが愛用したピアノ

ドイツのピアノ工業に最も大きな貢献をしたのはヨハン・アンドレアス・シュタイン(1728〜1792年生存)でした。彼はジルバーマンのメカニズムに新たな改良を加えて、ドイツ式もしくはウィーン式と呼ばれるアクションを完成しました。このモデルは長年にわたって評判になりました。シュタインのピアノは軽快なタッチと音が特長で、モーツァルトはピアノの明るく平均された音色を愛し、多くのピアノ曲を書きました。

バッハが初めてソロ演奏をしたピアノ

イギリスでは、ヨハネス・ツンペが、クラヴィコードの流れを継承して、クラヴィコードにハンマーアクションを装置したスクウェアピアノを制作しました。ピアノを初めてソロ楽器として1768年に公開演奏したのはJ.C.バッハ(J.S.バッハの息子)でした。そのとき使われたのがこのスクウェアピアノでした。

ベートーヴェンが好んだピアノ

ツンペの発明した、イギリス式アクションに改良を加え、弦の弾力を増し、フレームも強いものにしたのがイギリスのジョン・ブロードウッドです。1780年頃、彼のイギリス式アクションは、抵抗感のあるタッチと、力強い音を生み出しました。現代ピアノの先駆けとも言えます。晩年のベートーヴェンは、このブロードウッド製のピアノで数々の傑作を書いたことが知られています。初期のピアノフォルテは、1台1台が手づくりで、その音域も18世紀の終り頃までは5オクターブが標準でしたが、1800年を過ぎると、年を追って音域を増してきます。手づくりで1台のピアノを完成させることは不可能になりました。

ショパンやリスト

1820年を過ぎる頃から、ピアノは、各国で多くの改良や発明が行われました。ミュージックワイヤーを使うようになったのもその一つで、それによってピアノフォルテ時代の細い真鍮に比べて、音量が著しく増大しました。低音の音量を豊かにするために、太い銅の巻線を使うようになったのも大きな発明です。また、スペース的な実用性を高めるために、張弦を交叉式にした交叉弦も19世紀前半に考案されました。音域もショパン、リスト時代は82鍵にまで増大しました。ショパンは、20歳でワルシャワからパリへわたってからは、生涯を終えるまで19年間、もっぱらプレイエル製のピアノを愛用しています。リストは、ベヒシュタイン、ベーゼンドルファーなどのピアノを使っていました。リストは、拡大されたピアノの音域と、増大された音量を縦横無尽に駆使した最初の作曲家です。

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